『人生にお金はいくら必要か』山崎元、岩城みずほ
人生に「もし」はないけれど
この本を20代で読んでいたら
私の人生は今と全く違ったかもしれません。
とはいえ、
20代の後半に初めて転職した際、
それまでの貯金と退職金を
全部はたいて数か月留学したことは
かけがえのない貴重な経験でした。
当時この本を見かけたとしても
おそらく手にしていなかったでしょう。
その後もノウハウコレクターになって
借金を作ったり、
お金の失敗は数知れずですが…
だからこそ今この本を読みたいと
思ったのかなと思います。
これまでコツコツ貯蓄してきて
それなりにお金はあるという
堅実な人にとっては
もう知っている、もうやっている
基本の確認で物足りないかもしれません。
しかし、私のように
これまでお金に無頓着すぎた人、
貯蓄より消費に力を注いできた人、
お金で痛い経験をしたことがある人には
きっと将来役に立つ
現実的なお金の教科書になると思います。
私が一番知りたかったのが
「人生設計の基本公式」です。
老後2000万円問題は
あくまでモデル世帯の必要金額で、
将来必要なお金の額は
人によってひとりひとり異なります。
「これからの人生にいくら必要か」
を考えることは、ひいては
「どのような人生を生きたいか」
を考えることです。
計算式は決してシンプルではないし、
実際に計算する人は少ないかもしれません。
でも時間をかけてじっくり向き合い、
自分に必要な毎月の貯蓄額を算出すれば
お金の不安が少し減ると思います。
という当たり前のことを、
正直これまでほとんど意識していませんでした。
改めて、人生楽しむことがモットーでも
お金の基本がなっていないと
将来困るのは自分だと実感しました。
お金に対する意識改善にも有効ですが、
投資初心者にとっては
運用の基本を具体的に知ることができ
大変参考になります。
例えば、運用するお金を
- リスク(を取る)資産
- ほぼリスクのない資産
に分けて、それぞれどのくらいにするかを
決めて、リスク資産は何に投資するとよい、
無リスク資産はこうしておくとよいなど。
投資経験者には当たり前のことでも
投資初心者には、そうなんだ!と
初めて知ることが多々あるはずです。
リスクの定義もわかりやすく、
資産運用の全体像が初めて
具体的にイメージできました。
特に、上記のリスク資産と無リスク資産を
適切なお金の置き場所
(アセット・ロケーションというらしい)
確定拠出年金、NISA、ネット証券、銀行などに、
適切な資産配分
(アセット・アロケーションというらしい)
で振り分ける際に、
最も手数料と税金が安くなるような
組み合わせを作るというのは
とてもわかりやすく、腑に落ちました。
例)出典;『人生にお金はいくら必要か』P197 図28参照
| リスク資産 | 無リスク資産 | ||
| 外国株式 | 国内株式 | ||
| iDeCo | Aファンド:X円 | Bファンド:X円 | |
| NISA | Cファンド:X円 | ||
| ○○証券 | Dファンド:X円 | ||
| △△銀行 | 普通預金:X円 | ||
| (合計) | X円 | X円 | X円 |
振り分けたら安心という訳ではなく
その後もモニタリングとメンテナンスを
忘れてはいけません。
教えはどれもとてもシンプルです。
無知な初心者が誤った考えを持たないよう
適宜忠告も与えてくれています。
学んだことを今後活用していくつもりです。
増補改訂版ですが、2019年出版なので
紹介されている運用方法が
今も通用するのか不安でしたが、
低金利が続いている間は
問題ないと書かれているので
現在はまだ有効だと思います。
一つの目処を申し上げると、日本の長期金利(10年国債の流通利回り。新聞に毎日出ています)が2%を超えるまではこの方法でいいでしょう。
出典;『人生にお金はいくら必要か』P156 12-13行目
社会情勢や経済状況が変われば
その都度見直しが必要ですが、
初心者らしく謙虚に基礎知識を学び
少しずつ応用力も身につけて
変化に対応できるように成長していこう
と決意を新たにした1冊でした。